今日はマニアックな話ですみません。
このところアルコールストーブの実験・研究に嵌ってしまっておりました。アルコールストーブというのは燃料用アルコールを使った携帯用コンロです。
ハマったキッカケですが、2020年の10月の長野県の奥上高地「横尾」でテント泊した時、固形燃料とラージメスティン(アウトドア用の大きな四角い鍋)で、メンバーの分の3合の米を炊いたのだけど美味しく炊けず「なんで?」から始まりました。
その直後、11月の兵庫県の市の池キャンプ場でテント泊したときに固形燃料とチタンの鍋で炊飯したら焦がしてしまったのもあり。
あと、アルコールストーブと燃料用アルコール、加えて固形燃料を両方、リュックに入れるのはムダな荷物になるので、アルコールだけにしたいなーと思ったのもあり。
私の場合は、車で行くキャンプと違い、山歩きのテント泊のための調理器具ですので、いかに荷物を軽くするかが重要です。
工房青野さんという人のyoutube から作り方を見て「ウコンの力」という飲料の空き缶で作ったアルコールストーブたちです。

それぞれに個性や使い道の違いが有ります。

こんなふうに途中で弱火に切り替わるので、ほったらかし炊飯できるのです。単純構造ながらアイデアが素晴らしいです。
実は青野さんの動画で目からウロコがたくさん落ちました。青野さん、ありがとうございます。青野さんの動画を見るまでは、一合の米を炊くのに燃料用アルコールは30cc必要と思いこんでいましたが、たった15ccで炊けるのだと頭の中を変えることができました。
山で一食だけ自炊する場合はその違いは大きくないのですが、何食か自炊する場合は、燃料の重さの違いは大きくなって来ます。体力ない私は10gでも荷物を軽くしたいのです。軽量化は積み重ねなので。
青野さんの教えてくれたことは、どんなアルスト(以降、アルコールストーブはアルストと略します)を使うかも大事だけど・・・以下によって大きく変わるということ。
- 熱効率に対する理解があるか(火力が強いアルストは燃料の消費が早く、火力が弱いアルストは少量の燃料で長く燃える。お湯わかす、ラーメン作るなどは火力強めがいいし、炊飯などは火力弱めが便利。火力が弱いのに燃料の消費が早いのはなぜか。それは、鍋から火がはみ出ていたり、風にあおられたり、ムダに燃料が使われているから)
- 五徳、風防をどうするか?(人間に感知されない微風でも、鍋に当たって鍋を冷やす。風防で、火だけでなく鍋ごと狭く囲うのが理想。鍋の上にカーボンフェルトを載せたらさらにいい)
- お湯を早く沸かしたいのか炊飯したいのか何の調理をするのか?
- 気温・風の強さ・高度による沸点の違い等々
- 鍋がアルミ?チタン?ステン?なのか
- 鍋の大きさや形との相性(四角い鍋には四角い熱源・丸い鍋には丸い熱源が理想)
- 熱源と鍋底までの距離
※詳しく知りたい人は 工房青野さんのyoutube 見てくださいね。

鍋を狭く囲って鍋の上にカーボンフェルト載せるというのは、こういうことです。(写真のために前をあけていますが、本当は前も囲う)風防に穴を開けて、棒を通して五徳とする・・・そのアイデアも青野さんの動画からです。
ただこの写真のアルストは、鍋の大きさ・形と熱源があっていません。ラージメスティンと言ってアウトドア用の大きな長方形の鍋なのです。四角い鍋には丸い熱源は合いません。
25ccの燃料で2合のほったらかし炊飯をダメ元でやってみたら、食べられる範囲ではありました。が、中央は柔らかい、端は固いという炊きムラが発生。予想通りでしたので確認できてヨカッタという感じです。
丸鍋は、アルミ鍋600mlと小さめ、チタン鍋600mlと900mlしか持ってないんです。小さい鍋なら上記画像のアルストは適しません(火がはみ出して燃料のムダ)アルミの大きめの丸い鍋なら、このアルストで2合を美味しく炊けるのかな? 買おうかな・・・・(と、こんな具合で道具はふえてゆく)
次の写真は・・・

カーボンフェルトを詰めたバージョン、丸鍋用。
サイズが・・・ウコン缶・ジュースの細い方の缶・ビール缶などあり、鍋によって変えます。周囲に置いてるのは弱火にするための蓋。
アルストとチタン鍋(←軽いけど焦げやすい)で、焦がさずに炊飯するというチャレンジをしていました。二合炊きも数々の失敗を経て成功しました(ほったらかし炊飯ではなく沸騰したら、ごくごく弱火にし、それをキープする方法です)
山でどうしてもチタンで二合を炊く必要はないと思うのですが、単に成功するまでやりたかっただけです。その中で、わかってくる事もあったから。
次の写真は・・・

カーボンフェルトを詰めたバージョン、メスティン(四角い鍋)用。これも弱火にするための蓋を作りまくりました。

アルストとメスティンでパンケーキを焼くチャレンジをしていました。かなり弱火のキープが必要なのですが、何度も熱暴走して制御できない状況に陥ったりしつつ、トライアンドエラーを繰り返すうちに、わかってきたこともあり、成功率も上がって来ました。

ボツになった金属板たち。思いついて金属板を切り蓋を作りまくったものの、実験したら思うように行かなかったり、よりよいものに差し替えて行ったりしたため。
パンケーキの前の写真2枚の分で、作ったけどまだ使ってないのもありますし、さらにボツになるのも出ると思われます。
そして以下は、私が作ったものではないのですが、youtubeで香川のしんさんというひとがプレゼント企画をやっておられたので応募して、もらったアルストです。香川のしんさん、ありがとうございます。

なんと持ち手が熱くならない(持ち手には火が回らない) 五徳が要らない。そしてこれは四重構造です。私が作るのはせいぜい二重構造までですので、大事に使いたいと思います。日帰りの山歩きでラーメン作るのに良さそうです。
以上、思いつくままにマニアックな事を書いて私の2020年は終わっていきます。世界中の皆様、どうか良いお年を!